賃貸活用なら思い出の家を「手放さずに残しておける」
親が高齢者施設に入所すると、心の中にぽっかりと穴が空いたような気持ちになる人も多いことでしょう。そして同時に、現実的な問題として直面するのが「親の家をどうするか？」ということです。
長年住み慣れた家が空き家となり、そのままにしておくわけにもいかない…。そんな悩みを抱えている方のために、今回は“親の実家”の活用方法として「賃貸に出す」 という選択肢にフォーカスしてみたいと思います。
親が施設に入ったからといって、すぐに家を売却してしまうのはなかなか決断が難しいものです。育った家、家族の歴史が詰まった場所を手放すことに抵抗を感じるのは当然です。そんなとき、「賃貸に出す」という選択肢であれば、所有権を手放すことなく、家を活用することができます。
いずれ家族が再び住むことも可能ですし、状況が変わればその後に売却するという道も残されています。思い出の家を“残しながら”活かすことができる――それが、賃貸の最大の魅力だと思います。
また、空き家を放置しておくと、思った以上に維持管理に費用がかかります。雑草の処理や庭木の剪定、老朽化した部分の修繕など、住んでいなくてもメンテナンスは必要です。
もちろん、固定資産税の支払いも毎年発生しますが、賃貸に出せば、こうしたコストは家賃収入でまかなうことができます。場合によっては、利益を得ることも可能です。経済的な負担を軽減しながら家を維持できるという点も、大きなメリットと言えるでしょう。
「帰る家」を残しておける安心感
一度施設に入ったとしても、親が元気を取り戻し、「やっぱり家に帰りたい」と願うこともあるかもしれません。もし売却してしまっていたら、帰る場所はなくなってしまいます。しかし賃貸であれば、定期借家契約にしておけば、将来的に“帰る場所”を確保しておくことができます。
いざという時の「選択肢」を残しておけるのは、家族にとっても大きな安心材料となるでしょう。また、家賃収入を貯めておけば、将来リフォームする資金にもなります。親が再び快適に暮らせるよう備えておくことができるのです。
しかし、親が亡くなってしまった場合、避けられないのが相続の問題です。一定の財産額を超えると相続税の対象となりますが、ここでも「賃貸に出している家」のほうが有利になるケースがあります。
実は、同じ家でも売却せずに所有していた方が、相続税の評価額が3割ほど低くなることがあるのです。さらに、賃貸にしていると評価がさらに下がる場合もあり、相続時の負担軽減につながる可能性があります。
「売る」だけが選択肢じゃない
親が施設に入所するという出来事は、家族にとって大きな節目です。そして残された家をどうするかは、単なる資産の整理ではなく、思い出や気持ちとも向き合うテーマになります。
「売って現金化する」という選択もありますが、「思い出の詰まった家を手放したくない」「今すぐの決断は避けたい」と感じる方も多いのではないでしょうか。そんなときは、「賃貸として活用する」という選択肢も検討してみてください。
空き家は、適切に活用すれば価値ある資産です。ただし、空き家に関する問題は複雑で、すべてのケースに同じ方法が通用するわけではありません。場合によっては、専門的な知識や支援が必要になることもあります。
また、賃貸として活用するには、リフォームなどの初期費用がかかることが一般的です。この初期費用の負担が、賃貸化への大きなハードルとなっているケースも多く見受けられます。 当社では、空き家を賃貸に出したい方が、自己資金を用意せずに運用を始められる仕組みをご用意しています。リフォームなどの初期費用は当社が負担し、金銭的な不安を軽減いたします。「空き家を有効活用したいけれど、費用面が心配…」という方は、まずは一度ご相談ください。
