空き家の屋根修理は必要?
誰も住んでいない空き家に修繕費などのお金はかけられないですよね。しかし屋根の補修・メンテナンスを全く行わないとやがて雨漏りが発生します。特に屋根からの雨漏りを放置すると、やがて屋根だけの問題ではなく天井・柱・壁・床・建物全体がボロボロに腐朽していきます。
とくに木造戸建住宅の場合、十分注意しなければいけないのが雨漏りによる湿気が原因の基礎や柱の腐敗です。柱や基礎部分は建物の土台を占める部分となり、土台となる部分に腐敗が起こると耐久性が著しく落ちてしまい、最悪の場合は倒壊といったケースも考えなくてはいけません。
木造だけではなく、鉄骨や鉄筋コンクリート造の建物においても雨漏りにより、鉄骨や鉄筋が腐食する原因となります。屋根をメンテナンスせずに、雨漏りを放置するとやがて建物本体が劣化します。その結果、建物を解体するしか選択肢がなくなってしまいます。その状態となる前に最低限の屋根修理をすることをおすすめします。



屋根修理の詐欺被害が増えています
最近は不安をあおって契約させる手口の屋根修理の詐欺被害が増えていますので業者選びに注意は必要です。屋根は普段自分たちの目に見えない場所なので、詐欺被害に遭いやすいです。屋根の素材などわからないと思って、屋根修理業者はとんでもない金額を請求してくるかもしれません。
屋根の材質によって修繕費用は大きく異なりますし、耐用年数も異なります。修繕にどれくらい費用がかかるかはっきりわからなくても素材と耐用年数を理解していると工事業者も下手なことはできません。
屋根はどのような素材を使用しているかを把握
屋根といっても様々な種類の屋根材があります。瓦屋根、スレート(コロニアル)、アスファルトシングル、金属屋根など。それぞれ耐用年数・修理方法も違います。古い日本瓦屋根などは瓦のズレが原因で雨漏りすることもありますので、そうした瓦屋根の雨漏りは部分修理することで安価に直すことも可能です。足場を架けずに修理できる場合も多いので、雨漏りを発見したらすぐに修理することをおすすめします。



雨漏りの原因は屋根以外からも
①サッシ廻りからの雨漏り
窓を取り付けてあるサッシ、その廻りに充填されているコーキング材が経年で傷んできたり、サッシを固定している釘やビスなどが緩んだり、変形してしまうことで雨水が浸入してきます。通常のコーキングは、触ってみても柔らかくゴムのような感触です。ところが劣化してくると、どんどん硬くなり最後にはひび割れてしまい、そこから雨水の侵入があります。
②窯業系サイディングのシーリング材の劣化
サイディングは、ある程度の大きさの壁材を貼り合わせて施工されます。壁材を貼り合わせる際には、こちらもコーキングが使用されております。コーキングは紫外線や雨風の影響などで少しずつ劣化していき、劣化が進むとコーキングが収縮、はく離、破断などを起こして、外壁に隙間ができてしまいます。
③ALCパネルを繋ぎ合わせるコーキングの劣化
ALCの外壁の場合は、パネルとの間やサッシ廻りにコーキングが施工されているため、コーキングが経年劣化してひび割れして切れると雨漏りが起きます。しかしALC外壁は吸水しやすい外壁材のために、板と板の間のシーリングが切れてもALCパネルにある程度吸収されるために、余程のことではない限り雨漏りは起こらないと思われますが、ひび割れやクラックがある場合には注意が必要です。



まずはご相談ください
外壁や屋根の雨漏りは、原因を特定するのが非常に難しいことが多いです。私自身も数多くの雨漏り現場を調査してきましたが、すぐに原因がわかることは稀です。特にALCを使用した外壁の建物では、漏水の原因を見つけるのが一層難しい場合があります。雨漏りを放置してしまうことは決して良くないので、早めにご相談いただくことをお勧めします。